ギンザケ Oncorhynchus kisutsh (銀鮭、英名:Coho salmon, Silver salmon)は、サケ目サケ科に属する魚。天然では北部太平洋地域で産する鮭で、養殖物では日本・チリで生産されている。外観は白鮭に似た鮭であるが、肌目が銀色で背部から尾にかけて小さな黒点を有することが特徴。
利用法
おもにシロザケやベニザケの代用として昭和中頃より食用に用いられる。養殖の普及と成長の早さから比較的安価であるにもかかわらず脂がのっていて美味なため、塩鮭のほか鮭の切り身やコンビニ用のおにぎりなどによく用いられる。
飼育方法
淡水でも終生飼育が可能である。水温は18度以下に保ち、溶存酸素量を高めにし、定期的に換水をすることに注意すれば、これといって特に気をつけることは無い。 餌は、餌付けが可能であれば、大型熱帯魚用の人工飼料で十分である。
マスノスケ Oncorhynchus tshawytscha (鱒の介、英名:Chinook salmon)は、サケ目サケ科に属する魚。他に、キングサーモン(King salmon) の名で知られる。
キングサーモン以外の別名にはスケ(介)・スケマス(介鱒)・オオスケ(大介)などがある。標準的な和名であるマスノスケやこれらの名称に含まれる「スケ」とは、国司の四等官のうち次官である介(すけ)を意味する。現地赴任する国司のうちの官位筆頭者で任国で強権を振るった受領は次官の介が多く、普通のサケ(シロザケ)やマス(サクラマス)よりも巨大なこの種を、サケやマスの親分格の存在と看做し、国衙に君臨する介に例えたものである。
生態
アラスカからカムチャツカ半島にかけて、北太平洋を中心にオホーツク海、日本海北部などに棲息。日本国内ではロシアに回帰する一部の個体が、主に北海道の太平洋沿岸で漁獲されるものの、数は多くない。尚、国内には恒常的な産卵場所となる河川は存在しないが、東北地方以北の河川で捕獲された例がある。孵化後、海洋で1?5年ほど生活し、多くの個体は4?6年で成熟。その後は産卵のため、再び生まれ育った川を目指して遡上する。また、アラスカ産の個体の中には、川に入ってから産卵場所となる上流にたどり着くまで、遡上する距離が1,000kmを超えるものも存在する。
タイヘイヨウサケ属の魚はサケ(シロザケ)、ベニザケ、カラフトマスのような動物プランクトンを主に食べて育つ種と、サクラマス、ギンザケのように他の魚類を主に捕食する種に大別されるが、マスノスケは同属の中でも魚食性の代表格で、成魚はニシン、イカナゴなどを捕食する。食物連鎖の上で高位にあることもあり、プランクトン食のサケ類と比べて資源量ははるかに少ない。
いわゆるサケ類の魚の中では、北海道に生息するイトウと並んで最大級の大きさを誇るが(大きなものでは体長が1.47m、体重は60kg近くに達するものも存在する)、通常漁獲される個体は概ね体長80?90cm、体重は5?20kg程度である。体色は、背面は黒色点が散在する青緑色、腹部は銀白色をしている。尾鰭には銀色の放射条と黒色斑があることで他のサケ・マスと区別できる。また体に対する目の大きさも、他のサケ・マス類と比較してやや小さめである。
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用途
本種はサケ類の中でも特に脂肪分が多く、美味とされる。国内で流通するものの多くはアラスカやロシアなどからの輸入もの(主に海中で養殖された個体)であり、日本産は少ない。主な用途は缶詰加工、塩漬けの切り身(焼き魚用)、燻製(スモークサーモン)、刺身など。また卵も他のサケ同様、イクラなどに加工される。尚、鮮魚店などでは「キングサーモン」の名称で販売されていることが多いが、別種であるタイセイヨウサケ(アトランティックサーモン)が同じ名称で並べられている場合も多い。
ベニザケ (紅鮭、学名:Oncorhynchus nerka 英名:Sockeye salmon, Red salmon)は、サケ目サケ科に属する魚。英読みのままソッカイともよばれる。陸封型(一生を淡水で過ごす)の個体はヒメマスと呼ばれる。
降海型の個体は千島列島・カムチャツカ半島からカリフォルニア州以北の北太平洋・ベーリング海・オホーツク海に棲息。日本では北海道にベニザケの陸封型であるヒメマスが分布し、本州にも移植されているが、降海型のベニザケは分布していない。しかし北海道の安平川水系美々川などでは国産のベニザケを回帰させようと試験的な放流が行われ、最高で約5,000尾が回帰した。
体長は50 cm 程度(大きな個体では70 cm 以上に達する)。体色は、海洋生活期は銀白色で腹は白みがかっており、成熟するにつれ、オス・メスともに、頭部を除く全身に婚姻色である紅色が発現し、遡上前後の個体は鮮やかな紅色に染まる。メスはやや退色することが多い。また、産卵期のオスは、背部がラクダのコブのように盛り上がり、カラフトマスに近い体形となる。
他のサケ類の魚とは異なり、河川の上流で生まれた個体は途中の湖などで1年から数年ほど過ごし、その後海へと向かう。そのため、産卵・繁殖するための河川には途中に湖沼がある場合が多い。生まれた河川に戻る母川回帰性はサケ類中でも強く、生まれた支流まで正確に突き止めて遡上する。成熟にかかる期間は3?4年ほどで、7月?12月に産卵のため生まれ育った河川へと遡上する。海洋での主な餌は動物プランクトンで、特にコペポーダやオキアミ類などのプランクトン性の甲殻類を中心に摂食するが、アラスカ湾ではヒメドスイカなどのマイクロ・ネクトンもよく摂餌する。サケ類の中ではプランクトンを漉し取る鰓耙の数は突出して多い。
用途
本種は他のサケ類同様、重要な水産資源とされる。日本の市場に並ぶ個体は、主にロシアやアラスカなどからの輸入物が中心となっている。主な用途は塩鮭、またマスノスケと同様、燻製(スモークサーモン)などに加工され、ルイベにするのもよい。特に塩蔵品はサケ類の中でも屈指の美味と言われている。